瓦についてのお勉強(歴史編ちょびっとだけ)
昔昔のお話ですが、西暦588頃(飛鳥時代)に百済(朝鮮)より瓦と4人の瓦技術者(のちに瓦博士の尊称がつけられました)が日本に渡来しました。
草木系の屋根材しかなかったこの時代に『瓦』とゆう革命的な屋根材の出現に私達の御先祖様方は触れて大きな衝撃を受けたに違いありません。
その後、時の権力者達が飛鳥寺を始め各地の仏舎や宮廷・城郭などの歴史的建造物の屋根材に広く瓦を採用していきました。
昔のステイタスシンボルだったのかもしれませんね。
その後、日本に伝わった瓦は時代の変遷と共にその形・機能を向上させて行きます。現在の日本瓦(=和型・J型とも呼ぶ)の形になったのは西暦1674年(延宝2年)に近江大津の瓦工、西村五兵衛正輝さんが考案しました。瓦伝来より10世紀の長い年月を経てようやく今私達の住まいの屋根に葺かれている瓦の形になったわけです。 西村さんエライ!!
私達一般市民が瓦を自分の住まいに葺ける様になったのは西暦1720年の『明暦の大火』以降でした。 それ以前は一般庶民には『瓦葺禁止令』なるものが発布されており一般庶民の住居は瓦葺きではありませんでした。(当時は瓦が高価だったのかもしれませんが?)木造建築が殆どだった日本の住居は一度火災が起きれば、隣屋に燃え移り次第に街全体を類焼する大火災となり事は珍しくありませんでした。
江戸幕府は『明暦の大火』を機に『瓦葺禁止令』を解いたのは、瓦の防火性能を高く評価しての事だったと推測されます。 ますます瓦はエライ!!
時は徳川慶喜さんが大政奉還をし明治時代へと流れて行きます。 それまで鎖国をしていた我が国に文明開化の訪れを迎えます。 異国からの様々な技術・製品が輸入され、私達の生活様式も大きな変革の時を迎えます。 無論、我々の瓦業界も製造設備・製造方法が飛躍的に進歩しました。また建築様式の洋風化により洋瓦なども葺かれ始めてきました。そして現代へと・・・・。
今回は瓦についてのお勉強(歴史編ちょびっとだけ)版とさせていただきました。